
「つむぎのラジオ」って面白いのかな。
という人のためにDOKUSO映画館で「つむぎのラジオ」を観たブログ管理人シエン(@tetete437)が感想を書いています。
この「つむぎのラジオ」の感想記事を見ていただくと、自分の趣味に合うのか面白いのかが分かりますよ。
ですので、「つむぎのラジオ」を観るかどうかこの記事を参考にしていただければ、つまらない映画を観て時間を損したってことにはなりません。
ひとこと感想&評価(5点満点)
大作感ある映画が観たい人や、アクション映画など派手な映画が観たい人にはオススメしません。
それでは「つむぎのラジオ」あらすじ、監督・キャスト、ネタバレなし感想をどうぞ!
あらすじ
こよりとつむぎは小学生のころ親友だった。
2人は20年ぶりに再会。
ある日、こよりとつむぎ繋がりで知り合って付き合うようになった糸井は海辺へと出かける。
海を見つめていたこよりがふと振り返ると、後ろにいたはずの糸井が姿を消してしまっていた。
糸井を探すこよりと、ここに至るまでの出来事が明かされ、つむぎの心の秘密が明かされることとなるのだった。
監督・キャスト
監督木場明義
つむぎ(長谷川葉生)
こよりの小学生時代の親友。頭の中でラジオ放送みたいな声が聞こえる幻聴に悩まされている。
こより(米澤 成美)
つむぎの小学生時代の親友。平穏な日常を過ごしているように見えるが、どこか危うさを感じさせる。
糸井(中山雄介)
こよりと付き合うことになる男。つむぎとは友達。
黒田(大沢真一郎)
あちこちの女性を口説きまわっている男。
「カメラを止めるな!」に出演しています。
感想(ネタバレなし)
重要な部分についてはネタバレしないようにしています。
過去と未来、いろいろ時系列が入れ替えた「こんなことありました。」方式の映画

「つむぎのラジオ」はカップルで海辺に遊びに来たら、男が忽然と消えてしまった謎を追うところから始まります。
ストーリーが進むごとに、過去の出来事とか「ここで、じつはこうなってました。」っていうようなシーンが織り込まれ、少しずつ全体像が見えてくる感じ。
ちょっとしたミステリー解き明かし風味もあります。
ですが、基本ヒューマンドラマですね。
時系列がバラバラなんだけど混乱することはなく観やすかったです。
すぐに「あ、ここでこういうことしてたのか。」といったことが理解できました。
過去にとらわれてる人と、もう割り切って暮らしてる人の違いが見れる

つむぎとこよりは小学生のころ親友でした。
ですが、つむぎは小学生時代のあることで後悔をずっとしているんですね。
でもこよりは、つむぎが後悔していることのほとんどを覚えていないか割り切ってしまったように見えます。
こよりは自分でも気づいていない壊れた心を抱えたまま生きている

しかし、大人になっているこよりの描き方を見ていると
子どものころに壊れてしまった心をそのまま抱えて、自分でそのことに気付かないで暮らしている
っていうように感じられてくるんですね。
あのことが起こるまでが、つむぎとこよりは親友だったのかも
つむぎとこよりは親友だった。あのことが起きるまでは・・・
っていう設定なのかもしれないって「つむぎのラジオ」を観た後に思えました。
こよりは、ある時期までは普通に楽しくみんなと過ごしていたけれど、つむぎが後悔しているあのことがあった後は、楽しくない小学生時代を過ごしたのかもしれません。
そして、小学校を卒業しつむぎとこよりは別々の学校になったか、こよりが引っ越したのかな・・・
こよりの心が壊れていることを表現してそうなシーンは、笑いどころとしても機能してる

こよりの心がちょっと壊れぎみだっていうことを表現しているように見える部分があります。
とったところ。
ただ、この2つ「つむぎのラジオ」の笑いどころとしても使われているので、僕が深読みしすぎなのかもしれません。
マスコットの奇妙さと、あっさりと引きちぎることに現れているこよりの壊れた心
こよりは、お付き合いすることになった男にスマホのストラップに使ってほしいと、奇妙な手作りのマスコットをプレゼントします。
そのマスコット、スマホのストラップにするには大きいことが分かると、こよりはあっさりと胴体の部分を引きちぎってしまうんですね。
笑ってしまうシーンではあるんですが、なんだかこういうことをなんのためらいもなくしてしまうこよりの心は、ちょっと壊れぎみなのかななんて思いました。
もう割り切ったと思っていても心に残り続けていた傷が、ラストで癒される

こよりの心が壊れた原因が、つむぎと過ごした小学生時代にあるってことなのかな。
そんなこよりの様子を見ていると、どんなに過去の出来事を割り切っていたと自分で思っていたとしても、心の中に残り続けているのだろうかと感じさせるものがありましたね。
それでラストあたりのつむぎのある行動によって、
ってことなんでしょう。
つむぎの弟役藤原かずまのコンビニレジ演技が面白かった

つむぎには海斗という弟がいます。
弟はコンビニで働いていているんですが、レジを打つときの心ここにあらず感が良かったです(笑)
もう自分というものがすべて消え失せて、レジを打つ機械の一部になりきってしまったかのような虚脱感がありました。
面白かったです。
レジ打ちって、どんなに愛想のよい店員でも心のなかは、つむぎの弟のような感じになってる場合が多いと思うんですよね。
「カメラを止めるな!」のあの映画のトーンが好きな人は観てみると気に入るかも
カメラを止めるな!(Amazonプライムビデオへ)
「つむぎのラジオ」観ていて、映画の雰囲気というか画面のトーンっていうのでしょうか、そういうのが「カメラを止めるな!」と似てるなって感じました。
映像の作り方とかフィルタのかけ方に共通するところがあるのかも。
邦画のインディーズ映画普段見ないっていう人でも、「カメラを止めるな!」のあの映像のトーンが好みな人は、すんなりと観やすいんじゃないでしょうか。
僕も普段邦画のインディーズ映画って観ないんですが、「つむぎのラジオ」の映像の雰囲気、観やすかったです。
「カメラを止めるな!」まだ観たことない人は、感想記事「「カメラを止めるな」なるべくネタバレなし感想 大笑いしました。傑作です。」を書いているので、観るかどうか参考にしてください。
(2020年6月20日同日追記)
上記の
「カメラを止めるな!」と似てるなって感じました。
という記述ですが、「つむぎのラジオ」が「カメラを止めるな!」の真似をしたのではないかということを指摘する意図はございません。
一観客として「カメラを止めるな!」を先に観ていたため、個人的に映像の雰囲気などが似てるかなという印象を持っただけでございます。
「カメラを止めるな!」出演してた大沢真一郎が出てます
そういえば「カメラを止めるな!」に出演していた大沢真一郎が黒田光役として出演していますよ。
なぜかいつも白のタンクトップで、やたらと女をくどく男という役で面白かったです。
「つむぎのラジオ」ネタバレなし感想まとめ
ということで「つむぎのラジオ」ネタバレなしのレビューでした。
まとめると、
といったところです。
正直、個人的には絶対観てほしいオススメの映画っていう感じではなかったです(あくまで一個人としての印象で「つむぎのラジオ」良かった、面白かったという人もいらっしゃいます。)
ですが、洋画の大作映画のCGばりばり使ったのとか、派手なアクションとか、そういうのちょっと飽きてきたかな…っていう人は、「つむぎのラジオ」のようなほんのりした映画観ると新鮮さがあって楽しめるでしょう。
などなど、けっこう重めのテーマを扱っているんですが、軽いタッチで描かれているので観やすいですよ。
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