映画「ハドソン川の奇跡」の感想。静かだが力強いストーリー。機長が凄すぎ。

飛行機
ネットフリックスで「ハドソン川の奇跡」を観ました。

この映画は実話を元にしたストーリーとなっています。

2009年に発生したUSエアウェイズ1549便不時着水事故がストーリーのベースになっています。

静かに真実に迫っていくストーリーが、非常に見応えがあって良かったです。

派手な演出のないドキュメンタリーに近い映画が好きな人におすすめです。

「ハドソン川の奇跡」をオススメしたい人

  • ドキュメンタリー風映画が好きな人
  • クリント・イーストウッド監督作を気に入ったことがある人
  • 飛行機好きな人
  • 実話を元にした映画が好みの人

監督 キャスト

【監督】クリント・イーストウッド
チェスリー・“サリー”・サレンバーガー(トム・ハンクス)
ジェフ・スカイルズ(アーロン・エッカート)
エリザベス・デイヴィス(アンナ・ガン)

あらすじ

USエアウェイズ1549便不時着水事故が発生。機長は見事にハドソン川に着水し乗客乗員全員無事という奇跡を成し遂げた。
しかし、国家運輸安全委員会の調査で機長に疑いの目がかけられる。
その疑惑とは空港に戻れたのではないかとういことだった。
調査が進められるなか、機長のサリーは自分の判断が間違っていなかったはずだと悩むことになるのだが・・・。

予告編

感想

クリント・イーストウッド監督の着眼点

ハドソン川
USエアウェイズ1549便不時着水事故が発生した時はネットで「映画化決定!」みたいなコメントがちらほらあったと思いますが、本当に映画化しましたね。

こういう実際にあった出来事を映画化する場合、クライマックスに着水の様子を劇的に演出するっていうふうになりがちですが、この映画は違いました。

主に事故後の様子を丁寧に描いているんですよね。

クリント・イーストウッド監督が、事故後の機長と国家運輸安全委員会 (NTSB)との戦いみたいなのをメインに描こうと決めたのかも。

もしくは原作本が、事故後のストーリーメインになっていて、それに合わせたのかも。

いずれにしても、「ハドソン川の奇跡」を事故後の機長と国家運輸安全委員会 (NTSB)との戦いをメインにしたことを決定したのは監督なんでしょう。

この着眼点がすごいって思いました。

飛行機がハドソン川に着水する様子も描かれるんですが、あくまでドキュメンタリー風に静かに事実を浮き彫りにするように描くんです。

ものすごく劇的な音楽が流されるわけでもなく、こういうことがあったんだと提示している感じですね。

USエアウェイズ1549便不時着水事故を、なるべく事実に沿うように再現した映画なのではないでしょうか。

あんまり脚色みたいなのはしてなさそうです。

ストーリーの大半は、機長が自分の判断が正しかったのかと悩み続ける様子となっています。

そして、最後のあたりでああいうふうになっていって機長の凄さが良く分かるようになっています。

はたしてハドソン川に着水するという機長の判断は正しかったのか。

これがメインテーマですね。

本当に奇跡的な出来事だった。

飛行機
航空機が川に緊急着水するって簡単そうに思えて実はすごく難しいことみたいです。

youtubeで検索すると、実際にハドソン川に着水しているときの、たぶん防犯カメラの映像を見ることができます。

ほんと、きれいに尾翼部分から着水しているんですよね。こういうふうに着水できるパイロットって、なかなかいないということなんでしょう。

過去の別の事故では着水するときに片側の主翼が折れてしまい機体が大きく壊れてしまって大参事になったということがありました。

こういうことがあったために、USエアウェイズ1549便不時着水事故時に支持を出していた管制の人はハドソン川に着水するということになったとき、乗客・乗員は無事ではいられないだろうと悲しむんですよね。

管制の人は年中航空機と関わっていてよく知っているはずですから、その知識豊富な人がもう乗客・乗員たちは助からないと思ってしまうような事態だったことが分かります。

そんな状況だったのに機長の適切で迅速な判断と、いくつかの好条件が加わり、見事に乗客・乗員全員無事だったわけですから「ハドソン川の奇跡」と呼ばれることになったんだろうと思います。

映画では機長が悩む様子が描かれるわけですが、判断力の凄さと最後まで副操縦士とのチームワークを忘れていない様子も描かれており凄いなって思いました。

しかも、これが脚色じゃなさそうなのがすごいですよね。

事実は小説より奇なりっていう言葉があっているかどうかわかりませんが、まさしくそんな感じだと思いました。

超優秀な機長の判断力とチームワーク

パイロット
チェズレイ・サレンバーガー機長(ニックネーム、サリー)という人が、どういう人なのかと関心を持つほどに、凄い人だなということが分かってきます。

原題は「Sully」となっています。機長のニックネームが映画のタイトルになったんですね。

適切で素早い判断と実行。副操縦士とのチームワークなどなど、機長の優秀さを挙げたら切りがなさそうです。

映画のなかでは、冷静に状況を把握して判断を下していく様子や、着水前のタイミングでの機長と副操縦士とのやりとりとかが描かれています。

機長が状況を把握し、さっと判断実行していくシーンは、まさに熟練の技術という感じです。

慌てる様子もなく淡々としているように見えるんですが、そういうふうになっていないと適切な判断ができないっていうことなんでしょう。

とくに、着水前の機長と副操縦士とのやりとりが素晴らしいと思いました。

どんなやりとりだったのか・・・それは映画を観てのお楽しみです。

この状況で、こういうやりとりができるのか!機長スゲ~ってなると思います。

こういう極限状態のなかでの機長の判断力や実行力、チームワークなどは、ビジネス本なんかで取り上げられそうなケースですよね。

もしかしたら「USエアウェイズ1549便不時着水事故」は、パイロット育成の教材として使われてるのかも。

機長が自分に疑いを持ったシーンが印象的

戦闘機
機長は自分の判断が正しかったのかと悩み続けるわけですが、なかでも印象的だったのが、停泊している戦艦に搭載されている戦闘機を機長が見つめて立ち尽くし過去を回想するシーンです。

回想シーンでは、機長が過去に戦闘機で難しい着陸をこなしている様子が描かれます。

映画のなかでは、ただ過去の回想が流れるだけで、ここがどういうことを意図したシーンなのかが分かるようなセリフなどはありません。

なので、このシーンがどういう意図なのかは観客が考えることになります。

私が、このシーンを観て思ったのは、機長は着陸に自信があったせいで判断を誤ったのではないかと自分を疑ったのではないかということです。

機長は元軍人でパイロットだったみたいですね。

それで戦闘機で難しい着陸をしていたわけです。それだけ航空機を操縦することに自信があり、とくに着陸は得意だったのかも。

そのために、USエアウェイズ1549便不時着水事故時、空港の滑走路に戻ることができる可能性が残っていたのにも関わらずハドソン川への着水という選択をしてしまったのではないか。

どういうことかというと、航空機を着陸させる技術に自信があったために、その自信が判断を曇らせてハドソン川への着水を優先してしまったのではないかという疑いです。

はたして機長の判断は、事故後の調査で正しかったと証明されるのか。

最後まで、このことが見応えがありました。

実際の出来事を、なるべく忠実に再現しているみたい。

飛行機の乗客
飛び立ったときに機長が「ハドソン川」がきれいだというセリフや、着水前の副操縦士とのやりとり、映画の中の乗客役の人のなかに日本人らしき人がいたこと、着水後、両側の主翼に乗客たちが立っている様子などなど、現実にあったことが、かなり忠実に再現されていたみたいです。

映画の中で描かれたシーンは、現実にも本当にあったことなんだと、ほとんどのシーンで思ってもいいぐらいのレベルなんでしょう。

実際の事故当時の映像がyoutubeで上がってますが、ほんと映画のシーンそのままな感じです。

これ撮影って、CGじゃなくて本物の航空機を使ってハドソン川で再現したんでしょうか。

もしそうだとしたら、撮影時には、周りにものすごい数の観客がいたのかもしれないですね。

調べてみたら本物の航空機を購入して別撮りをしたみたいです。そして合成したそうです。

映画のハドソン川の一連のシーンでは、まったく違和感がなかったです。本当に撮影のために航空機をハドソン川に持ってきて撮影したかのようでした。

監督はリアリティに、かなりこだわったみたいですね。

国家運輸安全委員会 (NTSB)が悪者のように描かれているが

シュミレーター
はたして機長の判断は正しかったのか。

これが映画の主題であり、そのことを調査する国家運輸安全委員会 (NTSB)と機長が対決するというふうになっていますね。

ここのあたりは実際はどうだったのでしょうか。

映画ほどは対決姿勢というわけではなく、あくまで事実の究明と、現実的な責任問題の追及を淡々としていたということだったのかもしれません。

航空機は一機でものすごい金額がしますよね。

その機体を川に沈めてしまうわけで、航空会社にとっては大きな損失となるのでしょう。

映画の中でも、たしか保険会社の徹底した調査が行われるだろうみたいなセリフがあったように思います。

保険会社としては空港に戻れたのにハドソン川に着水した機長の判断ミスを証明したいわけです。

いろんな思惑が集まっている委員会なんだと思いますが、委員会としては今後に活かすための調査を綿密にしているだけなんでしょうね。

映画の最後のあたりで国家運輸安全委員会 (NTSB)の公聴会でのやりとりが多くの関係者のいるなかで行われます。

この公聴会でのシーンではシュミレーションと現実の操縦での違いが浮き彫りになります。

そのシーンが良かったですね。映画のなかでも最大の見せ場です。

シュミレーションでの衝撃の事実みたいなのが明らかになったりして見応えあります。

機長からすれば、それはないだろ?みたいな感じだったかも。

着水して乗客全員無事っていうところが最大の見せ場ではなくて、この公聴会でのシーンが最大の見せ場になるところが、この映画のいいところだななんて思いました。

映画では機長が公聴会で、ある見解を示します。

この見解を得るまでに機長は苦労したわけですが、実際のところは、どういう経緯で、この見解を得られたのでしょうか。

映画が、かなり現実に忠実に作られていることから考えると、やはり機長が悩みぬいて、国家運輸安全委員会 (NTSB)の落ち度を指摘する見解を得たのかも。

ますますすごい機長であることが明らかになりますね。

事故の原因となったカナダガン

カナダガン
事故の原因はバードストライクでした。

バードストライクとは航空機に鳥がぶつかることですね。

USエアウェイズ1549便の場合、かなりひどいバードストライクで運が悪かったのでしょう。

ハドソン川への着水は運が良かったこともあったという要素もあったわけですが。

巨大な航空機に鳥がぶつかったぐらいでは、航空機はなんともないんじゃないかと思うかもしれないんですが、そうでもないみたいなんですよね。

USエアウェイズ1549便の場合は、両エンジンに鳥が複数羽吸い込まれるという事態になったそうです。

それも、鳥が大型でした。

昔からバードストライクの問題があって、今でも根本的な解決策はないようです。

本物の機長は、どんな人?

「機長、究極の決断 (静山社文庫) 」という本があります。

映画の原作みたいな位置づけなんでしょうか。

事故の詳細や機長の人となりなどが映画よりも分かるのだろうと思います。

機長自身が執筆者に加わっていますから、より事故当時の心境とかが分かるんでしょうね。

それに機長のこれまでのことなどの内容もあるようで、機長自身のことについて関心がある人にとっては読んでみたい本となっているでしょう。

映画で見る限り機長は仕事人間であり自分に厳しく自己研鑽を忘れない非常に優秀なパイロットであったことがわかります。

そしてチームワークも忘れないところがすごいですよね。

まとめ

カメラ
大興奮とか迫力のシーンとかCGや特殊効果がすごいなどの映像美があるとか、そういう系統の映画ではありません。

非常に丁寧に作られていて、静かながらも力強さのある映画でした。

クリント・イーストウッド監督の映画は派手さはないけれど、こういう感じのが多いですよね。たぶん。

別の監督だと、着水の様子をもっと派手に演出したり、国家運輸安全委員会 (NTSB)とのやりとりをもっと激しく描写したかもしれません。

あと気になった点を書いておきます。

最後の副操縦士のラストのセリフで「今度やるなら7月に」みたいなジョークがありました。

なんでみんなが笑っているのか、すぐには分からりませんでした。

どうやら、またハドソン川に着水するなら7月の暖かい時期にするよっていう冗談だったみたいです。

事故のときは1月でニューヨーク・マンハッタンは、とっても寒い時期だったからですね。

あと、これ

国家運輸安全委員会 (NTSB)のメンバーの中で、どこかで見た顔だなって思ってたら、スカイラーだったというわけです。

アメリカでは超人気となったドラマ「ブレイキングバッド」に出演した役者たちは、これから、いろんな映画やドラマで見かけることが多くなりそうです。

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